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【本の感想】百年法 下

下巻も半ばを過ぎた頃から俄然スピード感が上がりスリル溢れる展開。
畳み掛けるように予想外のイベントが続きワクワクしながら読了。

なるほど、確かに面白いかも。

ただし未知の病気の原因は想像通りだし(一捻りはあったが)、IDやGRIPの社会的な利用のされ方は想像されうる近未来の姿と乖離があるように思える。
著者は理系らしいが、全般的に科学技術の落とし込みには残念な点が多い。藤井太洋が同じモチーフで書いたらどうなるだろう、とか想像してしまった。ヒューマンな要素も若干陳腐。

紙の本上下巻で3800円には少々見合わないか。

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【本の感想】百年法 上

第二次世界大戦後には不老不死の技術を獲得した人類、不老不死の手術を受けたら100年後には死なないといけない百年法、というなかなか面白い設定。

政界では2040年代に戦中派が幅を利かせてるわけだから、なんとも老害なのだが、実際に100年のリミットが彼らに迫ろうというところで国民投票により法の凍結を目指してしまう。

ということで、物語の中軸は理想を求める官僚と現実優先の政治家による政争だったりする。壮大な世界観の割にこじんまり感。もっとスピード感が欲しいなあ。
最後のほうで若干の燃料投下があり、下巻へ続く。

【本の感想】百姓たちの水資源戦争: 江戸時代の水争いを追う

我田引水。

昔、品川用水でも世田谷あたりで盗水され一騒動あったらしい。そういった水争いは、奉行所に裁判を起こすんだね。

本書では江戸時代に入り村々が他村を相手に訴訟提起し(主に用水からの取水にまつわるもの)、慣習・前例を根拠として主張していく。それが18世紀になると証文などの文書に依る主張に変化していくのが面白い。領主と百姓の関係、名主や庄屋の権利と責任なんかもよくわかる。こういう本を読み重ねていくと、その時代の各層の人々の関係や生き方などが見えてくる。

歴史はヒーローだけのものではないのだ。

【本の感想】ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた そしたら意外に役立った

巻末の成毛眞氏との対談が良い。
彼らの科学ありきの視点には気付きが多かった。科学が余剰を生み、文化が花開く。つまり、先に農業技術の発展があって都市国家が生まれたからこそギリシャ悲劇が書かれたのであって、逆はないということ。

現代もそれは変わらない。だからこそサイエンス・ノンフィクションを読み理解することが重要なのだと。
書評自体は可もなく不可もなくだが、堀江氏の想いは十分伝わる。

気になった本は「アメリカ版大学生物学の教科書」「青雲の梯」「ロケットボーイズ」「超闘死刑囚伝」など。
また積ん読が増えそうだ。

【本の感想】ガラスの仮面の告白

直木賞ノミネート常連、ついに受賞ということで記念に一冊と手を伸ばしてみたら、苦手なエッセイだった…。

ところが読んでみるとあにはからんや、、、ともいかず不完全燃焼。いや、軽めの文体で面白いっちゃあ面白いんですけどね。辺HIJKに囲まれた部分、などという例えで女性の秘め事を語るのは新しい!

本書は厳格な両親のもと性的な話などもってのほかの環境で育ち、内に秘めたいやらしい妄想に身悶えしながら中高生時代をおくり、大人になって進んでるヒトを装いつつ実態伴わず、という方にオススメのエッセイです。なんじゃそりゃ。