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2013年5月の読書メーターまとめ
5月は12冊。といっても抜き刷り版のページ数少ないやつとかもあるので実質10冊といったところ。今はなかなか読書の時間が取れないのが悩み。もっと時間を作って読みたいぞ~。

書籍形態別
・紙の本 6冊(うち図書館5冊)
・Kindle 6冊

ジャンル別
・小説/文芸 1冊
・ミステリー 1冊
・ノンフィクション 8冊
・エッセイ/コラム 1冊
・学習書 1冊

今月の3冊
■イヴの七人の娘たち
DNAや遺伝子関係の本を集中的に読んでいるが、日々明らかになることが増えている分野でもあり、知らないことも多くて面白い。中でもこの本はわかりやすく、かつロマンティック。
■全国アホ・バカ分布考
探偵ナイトスクープってすごい番組だなあと改めて。「永遠の0」や「海賊とよばれた男」が書店で平置き山積みな百田尚樹もナイトスクープの放送作家だったりする。
■鳥類学者 無謀にも恐竜を語る
最新の科学論文をもとに、思考実験というスタイルは面白いね。軟派な文章スタイルも、僕は大好きだった。

2013年5月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3000ページ
ナイス数:31ナイス

ここは退屈迎えに来てここは退屈迎えに来て感想
30代サブカル女子の朝井リョウ、みたいな感じ。8つの短編に必ず椎名君が登場するのも桐島〜っぽい。(椎名君は名前だけじゃなくて、実体を現すのでそこは桐島とは違うんだけど。)そしてサブカル子がパンピーを馬鹿にするように、東京を知ってる田舎者がただの田舎者を蔑むように、ある意味、中2病的な若気の至りと、そんな嫌みったらしい自分に気付いた後ろめたさに読者を巻き込んでいく。地方出身30代女子あるある的な閉塞感だが、各編とも最後に前を向いた終わり方で救われる。
読了日:5月4日 著者:山内 マリコ

イヴの七人の娘たち (ヴィレッジブックス N サ 1-1)イヴの七人の娘たち (ヴィレッジブックス N サ 1-1)感想
最近凝ってる遺伝子シリーズ。本書ももはや古典の領域に近いらしい。人の染色体とは別に、独自のDNAを持つミトコンドリア。卵子の細胞質を通じてのみ遺伝することから古代まで母系がたどれ、現在のヨーロッパ人の95%はたった7人の女性=ミトコンドリア・イヴの子孫であることを証明する。科学書でありながら、壮大なロマンが感じられ、人種など全く意味のない枠組みだとする著者の主張に溜飲が下りた。最後には日本人のルーツにも触れており、大変興味深い。興奮しながら読み終えた一冊。
読了日:5月9日 著者:ブライアン・サイクス

ノンフィクションはこれを読め!  - HONZが選んだ150冊ノンフィクションはこれを読め! - HONZが選んだ150冊感想
ノンフィクションのレビューサイト、HONZを書籍化したもの。だいたい読んでるつもりが見てなかったものが結構あり、空き時間にそれこそWebを見るように読み進めた。中でも「ダチョウ力」は完全に見落としていたのでみっけもの。読みたい本の筆頭にあげた。掲載された本は大概図書館で予約待ち、Amazonのマーケットプレイスでも新品並みの値段が多く、影響力を感じるとともに経済力の必要性を痛感させられる。読書は本当に道楽なのだろう。
読了日:5月14日 著者:成毛 眞

全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)感想
探偵ナイトスクープの馬鹿とアホの境界線を探す企画から一転、言語地理学という高尚な学問に。その過程を番組を作るドキュメンタリーのように活き活きと描き、難しさを感じさせないのはさすがテレビマンといったところ。馬鹿を意味する各地の方言すべてが、その語源が白痴や愚など他者を貶めるようなものでなく、婉曲な表現だったのも白眉だ。言葉が旅をするという著者の表現にも納得だし、時代に連れて言葉と表現が変わっていくのは悪くないんじゃないかなと思えた。言葉は生き物だなあ、としみじみ思う。
読了日:5月16日 著者:松本 修

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)感想
思わず一気読み。鳥の祖先は恐竜なのだから(実際に恐竜化石に羽毛が見つかっている)、鳥を見れば恐竜のこともわかるんじゃね?というノリで、恐竜の身体や生態を推測していく思考実験風な書。ふざけた文体に爆笑の連続(脚注まで笑わせる)だが内容は素晴らしくアカデミック。なんか新しい世代の科学本の姿を見た気がした。激しくお勧め。著者を見つけ出して、このスタイルで書かせ、あのイラストをつける編集者と出版社に驚きを禁じ得ない。と思ったらチリメンモンスター本を出してるところだった。奇跡じゃない、計算なんだと思うと空恐ろしい。
読了日:5月24日 著者:川上 和人

チューリングの大聖堂: コンピュータの創造とデジタル世界の到来チューリングの大聖堂: コンピュータの創造とデジタル世界の到来感想
結局いまだにチューリングが起草し、天才フォン・ノイマンの作ったコンピューターの概念(万能チューリング・マシン)から離れられないのだと思うと感慨深い。コンピューター黎明期の人物相関図であり、水爆開発を逆手に取った最初のコンピューター開発史。登場人物が多いのと、年代が錯綜するため、相当気合いを入れて読まないと腹に落ちるのは難しかった。もう少し技術的な面でも知りたい部分があったが、それは他書に頼るべきか。
読了日:5月26日 著者:ジョージ・ダイソン

ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)感想
もちろん清水版よりモダンな訳だとは思うけれど、原書を読んだわけではないので細かいところはわからない。逆に村上春樹訳でも古臭いなあと思える表現もあって、全体としてどちらを読んでもチャンドラーの味が何なのかわかるあたり、それこそがチャンドラーなのだと思った。という意味では、訳者あとがきが清水版との相違にも触れていたり、村上春樹の思いもわかり、ボリュームという点でも読み応えがあった。
読了日:5月26日 著者:レイモンド・チャンドラー

CEO OF THE INTERNET ジェフ・ベゾス、かく語りき(WIRED Single Stories 010)CEO OF THE INTERNET ジェフ・ベゾス、かく語りき(WIRED Single Stories 010)感想
ベゾスCEOのインタビュー録。Web版の抜き刷りなので、ボリュームが全然なくあっというまの読了。ただし彼のインタビューはそれほど世に多く出ているわけではないので、貴重なものだ。新しいことを追いかけ、常にイノベーティブなように見えて、実は「ブレずに続けること」が彼のスタイルなのだなと改めて実感した。また彼の宇宙プロジェクト Blue origin が彼自身の言葉で語られるのもいい。ネット界の大立て者やリチャード・ブランソンが揃いも揃って「事業としての」宇宙開発を目指す意味は何か。とても興味深いところだ。
読了日:5月27日 著者:Steven Levy

陰謀史観(新潮新書)陰謀史観(新潮新書)感想
トンデモ本を楽しむタイプの人にとって、陰謀論の世界ほど面白いものはない。一方で田●神論文のように、間違いが明らかでありながら特定周波数の人々に賞賛され受け容れられていく世界を見てしまうと、それは恐怖でもある。高齢な著者の酒井勝軍や五島勉も網羅する「と系」な知識に驚くとともに、前半のまことに客観的な近代史解説に脱帽する。戦前の謀略事件、真珠湾攻撃はローズベルトの陰謀など陰謀説派の論拠をばっさり切って捨て去り、気持ちよいことこの上ない。どんな歴史書を読む時も、いったんこの本に戻って冷静になりたいと思える。
読了日:5月28日 著者:秦郁彦

完成しなかった蒸気式コンピューター チャールズ・バベッジと階差機関 (レトロハッカーズ)完成しなかった蒸気式コンピューター チャールズ・バベッジと階差機関 (レトロハッカーズ)感想
まさにスチームパンク。といいつつ真面目な機械だよね。合本のほうも買ったので、詳しくはそちらで。
読了日:5月29日 著者:牧野 武文

誰でもKindle出版〜MacとPagesで作るキンドル本!縦書きにも対応!〜誰でもKindle出版〜MacとPagesで作るキンドル本!縦書きにも対応!〜感想
参考資料として必要十分でした。表紙の差し替えテクとか。
読了日:5月29日 著者:リオ・リーバス

レトロハッカーズ合本第1集レトロハッカーズ合本第1集感想
「ハッカージャパン」というかなり濃い目な技術誌から連載を抜き刷りにしたものだが、内容はサイエンス系のノンフィクションで敷居は高くない。その中身は…バベッジの階差機関、エニグマ暗号の解読、ライト兄弟の航空機事業の失敗、テスラはマッドサイエンティストか?、ピルトダウン人、…とくるのだから面白くないわけがない。エニグマはサイモン・シンの暗号解読よりも翻訳書でない分、ストレートでわかりやすいくらいだ。こういう埋もれた良作がキンドルで読めるのは電子書籍ならではだろう。
読了日:5月30日 著者:牧野武文

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